2022

今昔物語集

高陽親王が人形を作って田の中に立てた話

桓武天皇の御子である高陽(賀陽)親王は、優れた細工師としても知られていました。御子が、田に立てた人形は「かかし」ではなく、ユーモラスなからくり人形。遊び心と知恵に富み、また風流人でもあったという御子の魅力に惹かれて、このエピソードを紹介します。
宇治拾遺物語

魚養の話

唐土にて母親に海に投げ入れられた子どもが、魚に助けられて無事、難波の浦にたどり着き、遣唐使であった父親に発見されます。その子どもは、魚に助けられたことから魚養と名付けられ、長じて後、能書家として知られるようになりました。奈良〜平安時代に実在した朝野魚養をめぐる話です。 (『宇治拾遺物語』巻第14-4「魚養の事」)
今昔物語集

羅城門の上層に登って死人を見た盗人の話

芥川龍之介の『羅生門』の出典となった『今昔物語集』の作品の現代語訳。平安時代、羅城門の上層には数多くの死人が打ち捨てられていたそうです。その暗闇の中、火をともし、死人の髪をむしり取る老婆。連子窓からその様子をのぞき見た盗人が刀を抜いて走り寄る……。(『今昔物語集』巻第29-18「羅城門登上層見死人盗人語」)
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