2020-12

宇治拾遺物語

狐が、家に火をつける話

侍の悪ふざけで痛めつけられた狐が、人の姿になって侍の家に火をつけ報復します。ストーリーとしてはシンプルですが、「狐火」(闇夜に山野などで見られる怪しい火)の由来とされる、「狐は口から火をはく」という俗説がベースになっている興味深い話です。 (『宇治拾遺物語』巻第3-20「狐、家に火つくる事」)
今昔物語集

玄象という琵琶が鬼に取られた話

平安中期の村上天皇の御代、唐伝来の琵琶の名器「玄象」が突然、消え失せてしまいます。ある晩、その音色を耳にした源博雅が、夜の平安京を南、南へとその音色を頼りに探し歩き、やがて、羅城門に至ります。 (『今昔物語集』巻第24-24「玄象という琵琶が鬼に取られた話」)