不明

今昔物語集

近江国の篠原の墓の穴に入る男の話

タイトルからは一体どんな話か想像がつかない話。読んでみると、現代ではなかなかあり得ないものの、中世には「そういうことも確かにあっただろう」と思える話であることが分かります。時代を超えて伝わる「説話」を読む楽しさが感じられる作品です。(『今昔物語集』巻第28-44「近江国篠原入墓穴男語」)
今昔物語集

土佐国の兄妹が知らない島に住む話

親と生き別れ、無人島に流されてしまった少年少女の兄妹が、島を開拓、土着繁栄していく話です。私は『ロビンソン・クルーソー』などの、いわゆる漂流・無人島漂着譚に興味がありますが、「説話」にもそうした話があるのですね。説話の世界の“豊かさ”を感じます。 (『今昔物語集』巻第26-10「土佐国妹兄行住不知島語」)
今昔物語集

近江の鯉と鰐が戦う話

鰐はサメの古称とされますが、鯉とサメが戦っても、とても勝負になるとは思えません。しかもそれが鯉の勝利で終わるという不思議な話です。この話の成立背景に、何か歴史や物語があるのか、ないのか、気になるところです。 (『今昔物語集』巻第31-36「近江鯉与鰐戦語」)
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