春日権現験記

今昔物語集

駿河前司橘季通が、かろうじて逃げた話

駿河前司橘季通が高貴な家の女房と深い仲になりますが、その屋敷に仕える侍たちにねたまれ、袋叩きにあう危機に。女房の部屋から出れば命はない、途方に暮れる季通を、迎えに来た従者の小舎人童が、まさかの手立てで救い出す。痛快無比!(『今昔物語集』巻第23-16「駿河前司橘季通構逃語」)
日本霊異記

力の強い女が力くらべをした話

8世紀前半の聖武天皇のころ、岐阜県での話。狐の血筋を引いた百人力の女と、雷神の申し子で強力で知られた道場法師の孫の女との力くらべが描かれています。当時の「市」の様子を垣間見ることもできます。  (『日本霊異記』中巻第4「力ある女、力くらべを試みし縁」)