今昔物語集

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羅城門の上層に登って死人を見た盗人の話

芥川龍之介の『羅生門』の出典となった『今昔物語集』の作品の現代語訳。平安時代、羅城門の上層には数多くの死人が打ち捨てられていたそうです。その暗闇の中、火をともし、死人の髪をむしり取る老婆。連子窓からその様子をのぞき見た盗人が刀を抜いて走り寄る……。(『今昔物語集』巻第29-18「羅城門登上層見死人盗人語」)
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土佐国の兄妹が知らない島に住む話

親と生き別れ、無人島に流されてしまった少年少女の兄妹が、島を開拓、土着繁栄していく話です。私は『ロビンソン・クルーソー』などの、いわゆる漂流・無人島漂着譚に興味がありますが、「説話」にもそうした話があるのですね。説話の世界の“豊かさ”を感じます。 (『今昔物語集』巻第26-10「土佐国妹兄行住不知島語」)
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近江の鯉と鰐が戦う話

鰐はサメの古称とされますが、鯉とサメが戦っても、とても勝負になるとは思えません。しかもそれが鯉の勝利で終わるという不思議な話です。この話の成立背景に、何か歴史や物語があるのか、ないのか、気になるところです。 (『今昔物語集』巻第31-36「近江鯉与鰐戦語」)
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母牛が狼を突き殺す話

ある日、放ち飼いのまま、田んぼに置き去りにされた雌牛と子牛。夕暮れ時に、大きな狼が現れ、子牛を付け狙いますが、雌牛は、狼に向き合い、辛抱強くその襲撃を防ぎます。そして、機を見て突進、狼の腹に角を突き立てて壁に押し付け、そのまま一晩中動かずに立っていたという話です。 (『今昔物語集』巻第29-38「母牛突殺狼語」)
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阿蘇史が盗人に遭ってはかり逃がれた話

「史」は、令制の四等官の最下位である「主典」(さかん)のうち、神祇官、太政官の主典のこと。本話では、主人公の阿蘇某という史が、公務を終え、夜更けに牛車に乗って家に帰る道すがら、盗人に襲われます。しかし、したたか者の史は、悠々と盗人を追い払います。そのユーモラスな「はかり事」に注目。 (『今昔物語集』巻第28-16「阿蘇史値盗人謀遁語」)
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参河国に、犬頭糸を始める話

「犬頭糸」(いぬがしらのいと・けんとうし)は、平安時代、三河国から「調」として納められた白糸のこと。「犬頭」という奇妙な名が付されているのはなぜか、本話はその由来を伝えています。 (『今昔物語集』巻第26-11「参河国始犬頭糸語」)
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玄象という琵琶が鬼に取られた話

平安中期の村上天皇の御代、唐伝来の琵琶の名器「玄象」が突然、消え失せてしまいます。ある晩、その音色を耳にした源博雅が、夜の平安京を南、南へとその音色を頼りに探し歩き、やがて、羅城門に至ります。 (『今昔物語集』巻第24-24「玄象という琵琶が鬼に取られた話」)
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